このローカルな味わいが今、国境を越えている。フランス・パリの有名レストランでシェフを務めるピエール・デュポン氏は、「日本の福岡で造られた醤油は、単なる塩味の調味料ではない。キャラメリゼされたような深みと、バルサミコ酢にも似たフルーティーな余韻がある」と絶賛する。ジビエ料理のソースや、デザートのアクセントとして使用するシェフが増えているという。
特に2026年に入り、欧米のガストロノミー界では「UMAMI(旨味)」の次のトレンドとして「KOKU(コク)」が注目されている。福岡の甘口醤油は、アミノ酸と糖分が醸造過程で複雑に絡み合うことで、この「コク」を完璧に表現できる稀有な存在として位置づけられているのだ。