従来の巨大な温泉旅館やビジネスホテルとは一線を画す「分散型ホテル(アルベルゴ・ディフューゾ)」の台頭が、このブームを後押ししている。街全体を一つのホテルに見立て、フロント、客室、食堂が路地を挟んで点在するスタイルだ。
宿泊客は食事をするために地元の居酒屋へ出かけ、お土産は近所の商店街で買う。この仕組みにより、ホテルの敷地内だけで完結していた観光消費が街全体に分散し、シャッター通り化していた地元商店街に再び活気が戻りつつある。宿泊客にとっては、地元住民との何気ない会話こそが、旅の一番の思い出になるのだ。