部活動に未所属であった事実があるにもかかわらず、なぜファンの間では「中学時代は陸上部だった」という説がこれほどまでに信じられてきたのでしょうか。報道資料や当時のメディア露出を精査すると、いくつかの複合的な要因が浮かび上がってきます。
第一の要因は、彼がバラエティ番組や体育会系企画で見せた突出した走力と身体能力の高さです。手足が長くストライドの広い走法は非常に美しく、短距離走でも目覚ましいタイムを記録していたことから、「中学で陸上部に入っていたに違いない」という憶測がSNSや知恵袋などで自然発生的に拡大しました。また、ジュニア時代に出演したテレビ番組の運動企画や、先輩グループの冠番組でのスポーツテストの印象が、ファンの記憶の中で「学生時代の部活動」へとすり替わっていった経緯があります。
第二の要因は、プロフィールに燦然と輝く特技「合気道」の存在です。道枝さんは小学生時代に合気道を本格的に習っており、その腕前は護身の基本動作を美しくこなせるレベルに達していました。日本テレビ系ドラマ『母になる』(2017年)で一躍脚光を浴びた際、各種メディアで「特技は合気道」と紹介されたことで、「武道系の部活に入っているのではないか」「運動系の習い事を部活と混同した情報」がネット空間に定着したと推測されます。
合気道で培われた体幹の強さ、重心のブレない姿勢、そして相手の動きを見極める集中力は、部活動という枠組みを超えて、後の華麗なステージパフォーマンスや殺陣、ダンスの表現力へとダイレクトに昇華されていきました。