ネット上に溢れる情報には、誇大広告や危険な誤解が潜んでいます。取材を進める中で見えてきた「知られざる落とし穴」を検証します。
誤解1:ステロイド配合だから劇的に効くという噂
一部の掲示板などで「韓国の軟膏が効くのは強力なステロイド(副腎皮質ホルモン)が入っているからだ」という言説が散見されますが、これは明確な誤りです。アクノンクリームもノスカナゲルも非ステロイド性製剤です。 アクノンは非ステロイド性抗炎症成分(NSAIDs)を主軸としており、ノスカナゲルは抗凝固・組織再生誘導成分で構成されています。ステロイドのような長期連用による皮膚菲薄化(肌が薄くなる現象)や酒さ様皮膚炎のリスクは極めて低いものの、「ステロイドではないから何ヶ月も毎日塗り続けて良い」という意味ではありません。
誤解2:ニキビ跡クレーターが平らになるという幻想
ノスカナゲルは、表皮から真皮浅層にかけての赤みや褐色化した色素沈着、あるいはケロイド状に盛り上がった肥厚性瘢痕に対して非常に有効です。しかし、真皮深層の弾性線維が破壊されてアイスピック状に陥没した深いクレーター(ローリング型・ボックスカー型)を軟膏だけで平らに戻すことは、医学的に不可能です。 物理的な凹凸を完治させるにはサブシジョンやフラクショナルレーザーなどの医療機器を用いた治療が必要であり、外用薬の守備範囲を正しく理解しておかなければ、時間と費用の無駄遣いに終わってしまいます。