22世紀の子守用ネコ型ロボットであるドラえもんが、なぜ生物のように「重病」にかかるのか。その内部構造と作中で明かされた原因を掘り下げると、藤子・F・不二雄先生の精巧なSF設定が見えてきます。
ドラえもんが倒れた直接のトリガーは、体内の微小回路に蓄積したゴミ・ホコリによるショートと、パーツの経年劣化でした。ドラえもんは未来のデパートで型落ちの「特別処分品(いわゆるジャンクに近い扱い)」としてセワシ家に購入された経緯があり、最新型ロボットであるドラミちゃんに比べてパーツの耐久性や自己修復機能が劣っています。
さらに深刻だったのは、ドラえもんが「ロボット病院へ行くことへの極度の恐怖心」を抱いていた点です。耳をネズミにかじられて失ったトラウマから、医療機関で体を分解されたり改造されたりすることを激しく拒絶し、逃げ惑うドラえもんを無理やり22世紀へ連れて行くことは不可能な状態でした。この切迫した状況が、のび太に重大な決断を迫ることになります。