海事関係者の間でいま最も関心を集めているのが、同社が急ピッチで進める次世代エコシップの建造ラインだ。国際海事機関(IMO)による環境規制の引き締めを見据え、大手船社からの引き合いは予想を遥かに超えるペースで積み上がっている。現場の建造ドックは数年先まで埋まっており、船台の取り合いはすでに熾烈を極めている状態だ。
特に注目すべきは、次世代LNG燃料船建造プロジェクトの進捗である。重油に比べてCO2排出量を大幅に削減できるLNG燃料船は、脱炭素移行期における本命と目される。しかし燃料供給システムや極低温タンクの艤装には極めて高度なノウハウが不可欠だ。新来島は長年培ったガス関連船の知見をフル稼働させ、工期短縮と安全性の両立を実現させた。関係者筋によれば、次なるアンモニアやメタノール燃料を見据えた次期設計も水面下で着々と進められており、単なる追従者ではない確固たる先行逃げ切りの構図が浮かび上がる。