Googleの検索窓に「バーミヤン」と打ち込むと、サジェストキーワードに「まずい」という不穏な単語が浮上することがあります。これだけプロに評価され、客足が絶えないブランドでありながら、なぜこのようなネガティブワードが根強く残っているのでしょうか。SNSや大手掲示板、Q&Aサイトのネットの反応口コミを精査すると、3つの構造的な要因が浮かび上がってきました。
第1の要因は、「配膳ロボット導入期における温度変化のトラブル」です。すかいらーくグループはいち早くネコ型配膳ロボット「BellaBot」を全国店舗に導入し、省人化の旗手として脚光を浴びました。しかし、導入初期の現場では、ピーク時に料理がロボット上で滞留し、配膳された時点で「ラーメンのスープがぬるい」「炒め物の湯気が消えている」といった体験をした客の一部が辛辣なレビューを投稿。これが検索ワードとして定着したという経緯があります。現在では、提供優先順位のアルゴリズム改善や、器の事前加温オペレーションの徹底によって温度問題は大幅に改善されています。
第2の要因は、「2000年代〜2010年代前半の古い記憶とのギャップ」です。過去のバーミヤンは、セントラルキッチンでの加工比率が高く、油の重さや野菜の食感の弱さを指摘される時期がありました。その当時の体験を持ったまま長年足を運んでいないユーザーが、ネット上で先入観に基づいた言及を続けるケースが見受けられます。
第3の要因は、「大衆向け味付けと本場志向のミスマッチ」です。ネット上の辛口レビューを分析すると、「エビチリが甘すぎる」「担々麺の胡麻が強すぎて本場の麻辣がない」といった声が目立ちます。バーミヤンは幅広い年齢層が訪れるファミリーレストランであるため、過度な香辛料や激辛を避け、円みのある調味にチューニングされています。この万人受けを狙った味覚設計が、本場中国料理の尖った刺激を期待した愛好家にとって「物足りない=美味しくない」という評価に変換されてしまう構造です。