都内のカーディーラーや中古車販売店、SNS上で交わされるリアルな証言を拾い上げると、ナンバーを選ぶ側の熱量と、選んだ後の日常で生じる思わぬ実感が見えてきます。
新車納車時に「1」のナンバーを獲得した40代会社役員の男性は、納車時の心境をこう振り返ります。
「当選まで毎週月曜のメール通知に一喜一憂し、結果的に納車が2ヶ月ずれ込みました。それでもいざ装着されたナンバーを見た瞬間の高揚感は格別でした。自分の事業で業界トップを目指すという宣誓の意味を込めていたので、妥協しなくて本当によかったと感じています」
一方、軽自動車に「358」を付けた30代主婦の女性からは、少し意外な実感が語られました。
「SNSで『金運が上がる』『運気が好転する』という話題を見て、深く考えずに358を選びました。でもスーパーの駐車場に停めると、隣の車もその向かいの軽自動車も全部『358』で苦笑いしてしまったことがあります。縁起が良いのは嬉しいけれど、個性を出したつもりがかえって被りまくってしまうという現場のリアルを痛感しました」
また、縁起の良い車のナンバー数字として「32」(風水における五大吉数のひとつで金運・良縁を引き寄せる)や「24」(財運・成功)といった、一見すると普通に見える2桁の数字を密かに選ぶ賢明なドライバーも増えています。「これ見よがしなゾロ目や一桁は気恥ずかしいが、自分だけの確かな意味を持たせたい」という、成熟した大人の心理がそこには働いています。