デジタル機器のリスクマネジメントにおいて最も避けるべきは、「物理的な破損が起きている端末に対して、ネットの裏技を闇雲に試して症状を悪化させること」です。現場のハードウェア診断現場でも、基板が焦げ付く寸前の端末に無理な通電や連続リセットをかけたことで、本来救えたはずの基板データを完全に消失させてしまった事例が後を絶ちません。
あなたが今直面しているトラブルが「自力で解決可能なソフトウェア障害」なのか、それとも「プロのエンジニアに委ねるべきハードウェア故障」なのか、明確な判断境界線を持つことが極めて重要です。
自力復旧を進めてよい人の条件
・落下や水没の直近履歴がなく、通常使用中に突然画面が止まった。
・本体に触れても異常な高温になっておらず、焦げたような異臭もない。
・過去1ヶ月以内にiCloudまたはPCへ正常にバックアップが完了している。
・リカバリーモードでPCに接続した際、PC側がデバイスを安定して認識する。
即座に中断し、Appleサポート・正規プロ修理へ持ち込むべき人の条件
・端末を落とした直後から画面が映らなくなった、あるいは画面に緑色の線が入っている。
・充電器を挿すと本体上部(基板部分)が火傷しそうなほど熱くなる。
・お風呂や雨天での使用歴があり、水没の疑いがある(水没端末への通電・再起動は基板ショートを誘発するため厳禁)。
・リカバリーモードで「復元」を行ってもエラーコードが返され、進行が止まる。
上記の後者に当てはまる場合、強制再起動を繰り返す行為は致命的なダメージを端末に与えかねません。速やかに給電を止め、Appleサポート公式アプリ、または公式サイトからリペアセンターへの配送修理・Genius Barの来店予約を行いましょう。