東京都世田谷区岡本。多摩川を見下ろす高台に位置し、緑豊かな環境と格式ある邸宅が建ち並ぶこのエリアに、大原麗子さんの自宅はあった。生前の彼女がこだわりを詰め込んで建てた邸宅は、愛らしい洋風の外観と、プライベートを守る重厚な造りが特徴的だった。
しかし、2009年8月に彼女が自室で息を引き取っているのが発見されて以来、建物は主を失ったまま放置に近い状態が続いていた。残された遺族や関係者による管理は行われていたものの、築年数の経過に伴う老朽化が進み、近年では防犯面や防災面の観点からも周辺住民の懸念となっていた。長年にわたる権利調整や遺品整理に目途が立ったことで、ついに解体という決断が下されたのだ。