現在、作品は東京都庁の地下深くに位置する温湿度管理が徹底された特殊収蔵庫に保管されている。防潮扉という過酷な屋外環境に晒されていたため、潮風によるアルミ素材の腐食やスプレー塗料の劣化が懸念されていたが、修復チームによる最新技術で状態は安定しているという。
だが、保管コストは年間で数百万円にのぼる。公共の予算を使って個人の未認証アート作品を維持し続けることへの批判は、都議会でも度々取り上げられてきた。作品が放つ芸術的オーラと、それがもたらす行政的コストのバランスをいかに取るか。保存作業は、単なる物理的メンテナンスを超えた政治的判断の渦中にある。