広場恐怖症(Agoraphobia)は、単に「広い場所が怖い」という病気ではない。本質は「万が一パニック発作が起きたときに、すぐに逃げ出せない、あるいは助けが得られない場所や状況」に対して強烈な恐怖や回避行動をとってしまう点にある。
芸能人の日常は、まさにこの発症リスクを高める要素に満ちている。満員のコンサート会場、途中で収録を止められない生放送、分刻みで移動する密閉された移動手段、そして「常に周囲から見られている」という視線。これらが重なることで、自律神経のバランスが崩れ、限界を迎えた脳が強烈な危険信号を発する。ある若手俳優は「舞台袖に立った瞬間、足の震えが止まらなくなり、自分がどこにいるのか分からなくなった」と後に語っている。