欅坂46を語る上で欠かせないのが、絶対的センターとして異彩を放ち続けた平手友梨奈の存在だ。デビュー曲『サイレントマジョリティー』で提示された「大人や社会への反抗」というテーマは、社会現象とも言える大反響を呼んだ。総合プロデューサーである秋元康が創り出したこの世界観は、あまりにも強烈であり、作品の持つ重圧はすべて若干14歳でデビューした平手の肩に重く伸しかかった。
平手の表現力が突出するにつれ、グループ内のバランスは次第に崩れていった。彼女を守ろうとする運営の姿勢と、他のメンバーとの間に生じた温度差。平手自身もまた、孤立感と表現への過剰な葛藤に苛まれていた。グループ内部の確執は、一過性の感情的な対立ではなく、過激なクリエイティブを追求し続けた表現者たちの歪みの悲劇でもあったのだ。