日本建築家協会(JIA)をはじめとする建築界の第一線からも、その卓越した空間構成力が称賛されている。特に興味深いのは、光のグラデーションを生み出す立体的な空間構成だ。吹抜けを介した上階からの光が、スキップフロアの床を舐めるように下階へと滴り落ちる設計は、居住者に時間の変化を肌で感じさせる。
壁一面に施された左官仕上げのテクスチャーは、斜光を受けることで繊細な影の表情を立ち上がらせる。意図的に作られた「暗がり」と「光の溜まり」の対比が、住まいに奥深い情緒と落ち着きを与える。光そのものをひとつの建築材料として扱う高度な技量が、そこに結実している。