教育現場や競技かるたの現場において、この歌はどのように扱われているのでしょうか。実際の学習現場やかるた大会の分析から、実践的なポイントを検証します。
競技かるたにおけるこの歌の決まり字は「はるす」の3字決まりです。
百人一首の中で「はる」から始まる歌は3首存在します。
- 「はるす」ぎて 夏来にけらし…(2番:持統天皇)→ 【3字決まり】
- 「はるの」夜の 夢ばかりなる…(67番:周防内侍)→ 【3字決まり】
- 「はる過」て 降るや白雪…(※『新古今』等の類歌対策における混同注意)
- 「はなさ」(9番)、「はなの」(33番)など「は」で始まる札との聞き分け
読手が「は・る・す…」と発声した瞬間に、取り札である「衣ほすてふ 天の香具山」を払わなければなりません。全国の強豪かるた会や高校かるた部の指導データによると、初心者がつまずきやすいのは「はるの」との聞き分けであり、3文字目の母音「u」の口形を耳で捉える訓練が勝敗を分ける決定打となります。
また、大学受験指導の現場からは、「『白妙の』がどこに係るかを問う文脈問題で、直後の『衣』ではなく『天の香具山』と誤答してしまう受験生が毎年一定数存在する」という指摘が上がっています。枕詞のルール(直後の言葉を修飾し、訳出しない)を正確に押さえることが得点力に直結します。