面積という空間概念を社会的な価値へと変換するには、そこに居住する人間の動態と掛け合わせる必要がある。総務省統計局が実施する国勢調査と国土面積データを照らし合わせることで、日本が抱える地域偏在の構造が浮き彫りになる。
人文地理学や統計データ分析の研究において重視されるのが、国土全体の面積ではなく山林などを除いた「可住地面積」の指標だ。例えば東京都は全体の面積こそ全国45位と狭小だが、可住地面積に対する人口密度は異常なまでの過密状態を示す。一方で、広大な面積を持つ北海道は豊かな一次産業の基盤と自然環境を維持している。土地の広さという静的なデータは、人間活動と結びつくことで初めて生きた社会指標となるのだ。