彼女の歩みを語る上で、1980年の米大作ドラマ『SHOGUN 将軍』での国際的成功を外すことはできない。リチャード・チェンバレンや三船敏郎といった錚々たる名優たちと肩を並べ、ヒロイン・まり子役を気品高く演じきった彼女は、日本人女優として初となるゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。まさに世界水準の「国際派女優」の称号を手に入れた。
だが、その眩い栄光は同時に、彼女に過酷な足かせを嵌めることにもなった。欧米での絶賛とは裏腹に、帰国後の国内メディアが彼女に向けたのは賞賛ばかりではなく、私生活への容赦ない詮索やバッシングだった。高すぎる名声と現実のギャップ、そして周囲からの過剰な期待。逃げ場のないプレッシャーの中で、彼女のキャリアは次第に波乱に満ちたものへと変化していく。