京都府立呪術高等専門学校の面々は、東京校の生徒たち以上に個人のエゴや家系の呪縛に縛られていた。禪院真依の諦念、東堂葵の孤高、加茂憲紀の血統主義。その歪な人間関係の中で、三輪は全員をフラットに繋ぐかすがいのような役目を果たしていた。
アニメーションにおいて彼女に息を吹き込んだ声優・赤﨑千夏の演技は、このキャラクターの多面性を見事に結実させた。コメディパートにおける愛嬌あるトーンから、メカ丸との別離で見せた喉を締め付けるような悲鳴、そして決戦時の静かな覚悟に至るまで、感情のグラデーションを克明に表現。記号的な美少女キャラクターにとどまらない、体温の通った実在感を確立させた功績は極めて大きい。