いま、世界の美術館・博物館産業は大きな転換期を迎えている。単に作品を展示・保管するだけの「箱もの」から、来館者の感性を刺激し、地域コミュニティと深く結びつく対話型のハブへと脱皮を図っているのだ。地方都市に佇む美術館が持つポテンシャルは、観光資源としても極めて高い。
旅の目的地としてアートを巡るツーリズムが定着する中、地域の歴史や食文化とあわせてアートを深く楽しむスタイルが支持を広げている。静けさの中で作品とじっくり対峙できる贅沢さは、大都市の大規模展覧会では決して味わえない地方特有の強みと言える。