同社の成長を左右する核心が、主力の積層セラミックコンデンサ (MLCC)である。超小型かつ大容量の極小チップは、最新のAIスマートフォンや次世代通信機器に欠かせない。大口顧客であるアップル (Apple Inc.)の新端末出荷スケジュールや部品採用品質の変更は、そのまま工場の操業率に直結する。受注動向のわずかなブレが市場の過剰反応を引き起こす構造だ。
一方、成長のもう一つの軸である電気自動車(EV)市場も変革期を迎えている。一機のEVに搭載されるコンデンサの数はガソリン車の数倍に上る。電動化の減速懸念が一時的に報じられたものの、自動運転レベルの引き上げに伴う高耐圧・高信頼性MLCCの要求水準は上がる一方だ。需要の質的変化が、同社の技術的アドバンテージを再び浮き彫りにしつつある。