皮膚の斑点に加えて以下の症状が一つでも見られた場合は、急性期治療が必要なエマージェンシーです。直ちに救急外来や総合病院を受診してください。
- 激しい上腹部痛・下腹部痛、またはタール便(黒色便)・下血:腸重積や腸管壊死、消化管穿孔のリスクがあります。
- コーラ色・ワイン色の尿、または急激な体重増加と全身の浮腫(むくみ):紫斑病性腎炎による急性腎障害やネフローゼ症候群の疑いがあります。
- 口腔粘膜の血豆(血豆性水疱)、止まらない鼻血:血小板数が2万/μL以下に急減している可能性があり、頭蓋内出血の重大な警戒サインです。
治療のアプローチと完治までの期間
軽症例であれば下肢の安静と血管強化薬(カルバゾクロム等)の内服で外来経過観察となりますが、臓器障害を伴う場合は「2〜4週間の入院加療」が標準的です。
IgA血管炎で強い腹痛や腎炎を合併した場合は、プレドニゾロンなどの副腎皮質ステロイド薬を中等量〜大量投与し、重症例にはステロイドパルス療法が選択されます。ITPに対してはピロリ菌除菌療法やステロイド、トロンボポエチン受容体作動薬の投与が行われます。完治(寛解)までの期間は、軽症であれば1〜3ヶ月程度ですが、成人の腎炎合併例では半年から数年間にわたる定期的な尿検査・腎機能モニタリングが必須となります。
【受診ガイド】大人の紫斑病は何科を受診すべきか?
自覚症状によって受診すべき専門科が分かれます。迷った際の判断基準は以下の通りです。
- 皮膚の赤み・斑点のみ、または関節痛がある場合:まずは「皮膚科」を受診。皮膚生検(皮膚を数ミリ採取する病理検査)により確定診断を行います。
- 歯茎からの出血、全身のアザ、貧血感を伴う場合:「血液内科」を直接受診。全血球計算(CBC)や凝固系検査を最優先します。
- 激しい腹痛や血尿が出ている場合:夜間・休日であっても「総合内科」または救急外来へ直行してください。