かつて一世を風靡した単なる「持たない暮らし」は、より個人の内面に寄り添うスタイルへと変貌を遂げた。その火付け役となった近藤麻理恵によるNetflix『KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜』の世界的な成功は、世界中の都市生活者に「自分にとって本当に必要なもの」を再定義させた。彼女が提唱した片づけの手法は、単なる整理整頓にとどまらず、空間と感情の関係を結び直す契機となった。
現在定着したミニマリズムインテリアは、無機質な空っぽの部屋を目指すものではない。自分を満たす選りすぐりのアイテムだけを、整然とした配置で愛でる。10畳という有限の空間において、余白そのものを贅沢なインテリアとして愉しむ大人が増えているのは極めて自然な流れといえる。