市場でロングセラーを続けるシーキューブに対して、なぜ一部から否定的な意見が寄せられるのか。取材班がSNSや大手レビューサイトに蓄積された数千件におよぶ消費者の声を分析したところ、単なる「味の良し悪し」ではなく、購入者の期待値と商品の設計思想との間に生じる構造的なミスマッチが浮き彫りになりました。主な要因は次の3点に集約されます。
1. 生菓子のティラミスとの食感ギャップ
最も多く見られたのが、イタリア料理店やカフェで提供される「ふんわりと軽いマスカルポーネクリームと、ほろ苦いエスプレッソが染みたスポンジ」という生菓子のティラミスを思い浮かべて口にしたケースです。シーキューブの焼きティラミスは、生地を焼き上げた後にコーヒーシロップを丁寧に注入(インジェクション)する特殊な製法を採用しています。そのため、生地は非常にしっとりとしており、人によっては「じっとりしていて重い」「生地が水っぽい」と感じてしまう傾向があります。
2. 常温焼き菓子ならではのしっかりとした甘さと油脂感
日持ちを担保しつつ常温でティラミスの風味を再現するため、マスカルポーネチーズパウダーや良質な油脂分が生地にしっかりと練り込まれています。甘さを極限まで抑えた大人向けのビターなスイーツを好む層にとっては、「一口目は美味しいが、後半は甘さと油分が強く感じられてくどい」という印象につながりやすい点が挙げられます。
3. 微量に含まれるアルコールや香料に対する感度
焼きティラミスには風味付けとして微量の洋酒(リキュール)や香料が使用されています。アルコール分は焼き工程や製造過程でほとんど揮発しているものの、お酒の香りに敏感な方や小さなお子様が食べた際に、「独特のクセがある」と受け止められるケースが存在します。これが転じて「好みに合わない=まずい」という極端な検索クエリとして顕在化しているのが真相です。