地域密着の防犯パトロールやイオンモール等の商業施設で行われる啓発キャンペーンを取材すると、コノハけいぶを取り巻く現場のリアリティが浮き彫りになります。
特筆すべきは、近年における着ぐるみの「世代交代」です。長年愛知の子供たちを震え上がらせてきた「初期型・角張りハードフェイス」のスーツは徐々に姿を消し、現在のイベント会場に登場するコノハけいぶは、丸みを帯びた頭部フォルムとフェルト調の柔らかな質感を備えた「マイルド仕様」へと進化を遂げています。瞳のハイライト表現も微妙に調整され、以前のような「冷徹な視線」から「穏やかな微笑み」を感じさせる造形へとシフトしているのです。
現場を訪れた県民の声を聞くと、世代間での受け止め方に明確な断絶が見られます。
「自分が小学生の頃、交通安全教室に来たコノハけいぶは本当に怖くて近づけなかった。でも今日、自分の子どもが見ているコノハけいぶは頭がふんわりしていて、なんだか可愛くなっている。少し寂しい気もする」(名古屋市在住・30代父親)
「昔の、あの感情を一切読ませないシュールなコノハけいぶが好きだった。グッズの反射材キーホルダーやマグネットは今も大切に車に貼っています」(岡崎市在住・40代男性)
また、グッズ展開においても独特のプレミアム感が存在します。一般の商業キャラクターと異なり、コノハけいぶグッズは基本的に「非売品・啓発ノベルティ」が中心です。警察署窓口での防犯啓発品、高齢者向け交通安全リフレクター、小中学校での配布文具、警察フェスタでのガラポン抽選景品など、入手経路が限られているため、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリでは「激レアご当地警察グッズ」としてプレミア価格で取引されるケースも珍しくありません。