スタジアム観戦で最も懸念される要素の一つが天候トラブルです。国立競技場は全周にわたって「片持ちトラス構造」の大屋根が観客席を覆うように設計されていますが、フィールド上空が大きく開口している構造上、すべての席で雨が防げるわけではありません。
JSC(日本スポーツ振興センター)の設計仕様および現地観戦者の検証データを突き合わせると、「雨に濡れない席」の境界線は明確に浮かび上がります。1層スタンドは後方の数列を除いてほぼ屋根の庇(ひさし)の外側に位置するため、小雨であってもレインポンチョ等の雨具が欠かせません。傘の使用は後方視界の遮断や危険防止の観点から禁止されているイベントがほとんどであるため、撥水ウェアの準備が必須となります。
2層スタンドでは、前段(1〜14列目付近)は風向きによって雨が吹き込むケースが多い一方、15列目以降の後方席になると上階スタンドの張り出しが庇となり、濡れるリスクが大幅に下がります。そして3層スタンドは全体が屋根の投影面下に収まるため、強い横殴りの暴風雨でない限り、最も安全にドライな環境で観戦を継続できます。