企画当初の山本裕典は、どこかで「かつて日本中を沸かせた元人気俳優」という自負を捨てきれていませんでした。初回出勤時には軽薄なノリや遅刻、酒の席での傲慢な態度が目立ち、売れっ子ホストたちとの接客スキルの差を露呈します。そんな彼の甘えを容赦なく叩き潰したのが、ホスト育成の絶対的カリスマとして知られる「軍神」こと心湊一希(こみなと かずき)でした。
心湊プロデューサーは、カメラの前であろうと容赦なく「お前は過去に売れていたかもしれないが、ここではただの使えない新人だ」「お客様に対する敬意が1ミリも足りない」と怒号を浴びせました。個室で徹底的に詰め寄られ、自身の慢心と未熟さを突きつけられた山本は、屈辱と悔しさから人目を憚らず涙を流します。
さらに修行の舞台は歌舞伎町にとどまらず、よりシビアな人間関係とトーク力が求められる大阪・ミナミの激戦区へと移りました。派手な肩書が通用しないアウェーの地で、彼は初めて「元俳優」の看板を自ら脱ぎ捨てます。泥酔しながらも必死に卓を盛り上げ、先輩ホストに頭を下げて営業のノウハウを請い、顧客の細やかな感情の機微に寄り添う泥臭い接客を一から叩き込んでいきました。