『青い鳥』のもう一つの主役とも言えるのが、ロードムービーのように移り変わる壮大なロケ地です。物語の前半の舞台となった信州・清澄駅のモデルは、JR小海線の信濃境駅(長野県富士見町)であり、放送当時は多くのファンが「聖地巡礼」に訪れました。駅舎の木造ベンチや周囲に広がる八ヶ岳の雄大な景色、清里高原の澄んだ空気感が、作品の持つ叙情的な雰囲気を際立たせています。
物語の進行に合わせて、ロケ地は長野から青森、北海道、そして南は鹿児島・奄美大島へと日本列島を縦断するように展開しました。フィルムライクな質感で撮影された風景美は、逃避行の過酷さと登場人物たちの純粋な心情を鮮烈に対比させ、テレビドラマの枠組みを超えた映画的スケールを実現しました。