タイラーの影響力は、ランウェイからストリートの足元にまで深く浸透しています。彼が立ち上げたアパレルブランド「GOLF WANG(ゴルフ・ワン)」は、パステルカラーやポップなタイポグラフィ、スケートボードカルチャーを落とし込んだ独自のデザインで瞬く間に世界的人気を博しました。公式オンラインストア(ブランド通販)では、新作ドロップのたびに即完売が相次ぎ、日本国内でも原宿をはじめとするカルチャー発信地で高い着用率を維持しています。
さらに、彼が展開するハイエンド・ラグジュアリーライン「GOLF le FLEUR*(ル・フルール)」は、フレンチプレッピーやヴィンテージテイストを極限まで洗練させたコレクションです。香水、スーツ、トラベルトランク、そして特に熱狂的な支持を集めるのがConverse(コンバース)とのコラボスニーカーです。「Gianno」やフラワーモチーフをあしらった「One Star」は、スニーカーリセール市場でも定価を大きく上回るプレミアム価格で取引されています。
SNSやファッショニスタの間で支持されるタイラー流のスタイリングは、以下の要素が軸となっています。
- パステルとヴィンテージの調和:ミントグリーンや淡いピンクのニットベストに、クラシックなプリーツトラウザーを合わせる独自のバランス感覚。
- 小物によるフレンチプレッピーの表現:キャスケット帽、レザーのローファー、ホワイトソックスなど、トラディショナルなアイテムをストリートの文脈で再解釈。
- ジェンダーの境界を曖昧にする自由さ:鮮やかなネイルアートや小ぶりのパールネックレスを日常的に取り入れ、マスキュリニティ(男らしさ)の固定観念を軽やかに解体。
2024年にはルイ・ヴィトンのメンズ・スプリングコレクションをファレル・ウィリアムスと共に手がけるなど、もはや「服も作れるラッパー」ではなく、世界屈指のファッションデザイナーとしての立ち位置を不動のものにしています。