岩綿吸音板のアスベスト真相!ジプトーンとの見分け方と張り替え相場

岩綿吸音板のアスベスト真相!ジプトーンとの見分け方と張り替え相場

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日頃からオフィスビルの維持管理や店舗改装に携わる建築技術者や施設管理担当者の証言を丹念に追うと、カタログスペックだけでは見えてこないリアルな運用課題が浮かび上がってきます。

都内のビルメンテナンス会社でリニューアル工事を担当する現場監督は、近年の会議室改修におけるトラブルについて次のように語ります。

「築30年を超えるオフィスの原状回復で、コストを抑えようと岩綿吸音板を撤去して安価なクロス貼りやジプトーンへ変更したケースがありました。すると、引き渡し直後にテナントから『Web会議で声が反響してマイクが音を拾い、相手の声も反響して聞き取れない』というクレームが入ったのです。ロックウール 吸音率 遮音性能の違いを軽視した典型例でした。岩綿吸音板は表面の無数の空隙が音エネルギーを熱に変換するため、人の話し声の帯域(500〜2,000Hz)における残響を驚くほど抑えてくれます。見た目だけを綺麗にすればよいという発想で交換すると痛い目を見ます」

一方、ネット上の質問掲示板やSNSでは、入居者による日々の取り扱いに関する困惑の声も散見されます。

「オフィスのレイアウト変更でパーテーションを動かした際、天井の吸音板の角に少しぶつけただけで、ボロボロと粉を吹いて表面がえぐれてしまった」(IT企業総務担当・30代)
「上階の給排水管からわずかな水漏れがあり、茶色い大きな輪染みができた。雑巾で拭いたら表面の繊維が剥がれ、余計にまだらになって修復不可能になった」(自社ビルオーナー・50代)

多孔質で繊細な繊維成形板であるため、耐衝撃性が低く湿気や水分を急速に吸い寄せてしまうという弱点があります。一度染みが浮き出ると芯材の奥まで色素が浸透するため、表面の拭き掃除では復旧できません。こうした物理的な癖を理解せずに扱うと、メンテナンスの難易度が跳ね上がることになります。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。