外部IPとの華々しいコラボレーションが続く一方で、コアなUSJファンの間では「スペース・ファンタジー・ザ・ライドの通常版の再開」を心待ちにする声が根強く存在します。なぜ、外部の超人気キャラクター作品を差し置いてまで、オリジナルの世界観がこれほど深く愛されているのでしょうか。そこには、パークの歴史と綿密なキャラクター設計にまつわる独自の魅力があります。
物語の主軸を担うのは、太陽のエネルギーを取り戻すためにゲストへ協力を求める宇宙の女王「ソーラープリンセスコスミア」と、愛らしい光の妖精「サンフェアリー」たちです。ドリカム(DREAMS COME TRUE)によるテーマ曲が流れる中、キューライン(待機列)からプレショー、そして本編へと至る一連のストーリーテリングは、2000年代後半から2010年代初頭のUSJが誇る最高峰のオリジナル演出でした。
特にサンフェアリーは、パーク内のグッズ展開やフードメニューでも長年親しまれてきたUSJを代表するオリジナルキャラクターです。ライドが急加速する瞬間に飛び交う光の演出や、クライマックスでゲストの手によって太陽が再生する圧倒的なカタルシスは、既存のアニメ作品にはない「アトラクション専用の調和」を生み出しています。
ネット上では「コラボばかりでオリジナルキャラクターはもう切り捨てられたのか」という誤解も散見されます。しかし、現場を仔細に観察すれば、館内の基本構造や安全アナウンスの根底には今もコスミアたちの息吹が残されており、企画展が終了する合間には通常版がしっかりと再開されてきました。商業的な集客フックとしてXRライドを活用しつつも、パークの根幹を支える資産としてオリジナル版の価値は決して損なわれていません。