アレルギーの原因物質(アレルゲン)に触れていないにもかかわらず皮膚が腫れ上がる現象は、医学的にもストレスとの関連が強く指摘されています。その中核にあるのが、自律神経の乱れと免疫システムの過剰反応です。
過度な緊張や睡眠不足が続くと、交感神経が過剰に優位となり、体内では神経伝達物質やストレスホルモンが急増します。この刺激が皮膚組織内に存在する「肥満細胞(マスト細胞)」を直接刺激し、血管拡張作用と強い痒みを引き起こすヒスタミンを一気に放出させます。
ヒスタミンが血管内皮細胞の受容体に結合すると、血管が拡張して血液中の血漿成分が周囲の組織へ漏れ出します。これが、皮膚の一部がミミズ腫れのように盛り上がる「膨疹(ぼうしん)」の正体です。つまり、ストレス性蕁麻疹は「心が限界を迎えた結果、神経と免疫系を介して皮膚表面に可視化されたSOS」といえます。