『夏の終わり』がシングルとして世に放たれたのは、2003年8月20日のことでした。同年春、シングル『さくら(独唱)』がオリコンチャート1位を獲得し、社会現象と呼べるほどの大ブレイクを果たした直後という、アーティストとして極めてプレッシャーのかかるタイミングでのリリースでした。
日本中が「さくらの次」に注目する中、森山直太朗が提示したのは派手なポップチューンではなく、徹底的に研ぎ澄まされたアコースティックサウンドと、静謐な情緒を湛えた『夏の終わり』でした。この選択は当時の音楽シーンを驚かせましたが、結果として森山直太朗の代表曲ランキングにおいて『さくら(独唱)』と双璧をなす傑作として、今日まで語り継がれることになります。