作陽サッカーの歴史を語る上で欠かせないのが、全国にその名を轟かせた第85回全国高校サッカー選手権大会(2006年度)での全国準優勝です。当時、卓越したボール保持能力と組織的なパスワークで旋風を巻き起こし、決勝戦(盛岡商戦)で見せた魂を揺さぶるプレーは、今なお高校サッカーファンの語り草となっています。選手権出場は通算25回前後、インターハイ出場も20回を超えるなど、中国地方屈指のフットボールブランドを確立してきました。
この黄金時代を築き上げたのが、名将・野村雅之氏(現・学園長・総監督)です。「人とボールを動かす論理的フットボール」を提唱し、単なるキック&ラッシュではない、選手の状況判断能力と技術的柔軟性を徹底して磨き上げる独自の育成メソッドを定着させました。そして移転期を経て2026年現在のチームの舵取りを担うのが、作陽のフィロソフィーを深く継承する酒井貴政監督率いる若き指導陣です。
近年の岡山県高校サッカー界では、全国制覇を成し遂げた岡山学芸館や伝統校の玉野光南が立ちはだかり、県予選決勝での激戦が続いています。しかし、新体制となった作陽学園は、野村総監督の確固たる戦術哲学を土台としつつ、現代フットボールに必須とされるインテンシティ(プレー強度)とハイプレッシングを融合。ピッチ内外で論理的かつ自律的なプレースタイルを極める指導体制が強固に確立されています。