日南総合運動公園を語る上で絶対に外せないのが、広島東洋カープとの深遠な歴史です。日南市といえば1軍が拠点を置く「天福球場」が全国中継でクローズアップされがちですが、園内にある東光寺球場(日南総合運動公園野球場)は、長年にわたりカープのファーム(2軍)が鍛錬を重ねる聖地として、球界関係者や熱心な鯉党から特別な敬意を払われています。
日南総合運動公園におけるカープキャンプ日程は、例年2月上旬から下旬にかけて設定されます。近年では若手有望株の台頭や育成強化方針に伴い、東光寺球場でのシートノックや特打を間近で見守るファンが急増しました。天福球場が全国区の観光ツアー客でごった返すのに対し、東光寺球場は「プロの打球音と首脳陣の叱咤激励がダイレクトに肌へ伝わる至近距離」が最大の魅力です。バックネット裏や内野スタンドから選手の手元まで視線が届く臨場感は、大規模ドーム球場では決して味わえない地方球場ならではの醍醐味と言えます。
現場を取材すると、地元ボランティアスタッフが手際よく誘導を行い、見学者用の導線が美しく保たれている点に感銘を受けます。選手が球場から室内練習場や陸上競技場へ移動するサブ通路沿いは、運が良ければサインや声がけの機会に恵まれるポイントとして知られますが、近年は警備基準が厳格化されているため、関係者の指示に従う節度あるファンマナーが強く求められます。