分留塔から取り出される留分は、沸点ごとに綺麗に分類され、私たちの生活を支える製品へと姿を変えます。主な石油製品の分類と沸点の関係は次の通りです。
最も沸点が低く、塔の頂上から回収されるのは「石油ガス(プロパン・ブタンなど/沸点30℃以下)」です。続いて30℃〜180℃付近で得られるのが、自動車の燃料となる「ガソリン」や、プラスチック・化学繊維の原料となる「ナフサ(粗製ガソリン)」です。
さらに温度帯が上がると、航空機燃料や暖房用に使われる「灯油(沸点170℃〜250℃)」、トラックやバスのディーゼルエンジンを動かす「軽油(沸点240℃〜350℃)」が留出します。そして塔の最下部に残る沸点350℃以上の残留物が、大型船の燃料となる「重油」や道路の舗装に使われる「アスファルト」です。1種類の原油から無駄なく価値ある資源を生み出せるのは、まさに分留の恩恵と言えます。