店頭に並ぶ精白米(一般的な白米)は、玄米から外側の籾殻、糠層、胚芽を取り除いた状態で作られます。しかし、通常の精白工程だけでは米粒の表面に粘着性の強い微細な粉末状の糠が残ってしまいます。これがいわゆる肌糠(はだぬか)です。白米を炊く前に水で研ぐのは、この肌糠を洗い流して酸化した脂質の臭みやぬめりを取り除くことが主目的でした。
一方の無洗米は、工場出荷の段階でこの肌糠をあらかじめ特殊な技術で限界まで取り除いたお米を指します。主な製法には、タピオカ澱粉などの吸着剤を用いて肌糠を物理的に転写・除去する「タピオカ式(ネオ・テイスティ・プロセス)」や、少量の水で瞬間的に洗って急速乾燥させる「水洗い方式」、ブラシなどで研削する方式などがあります。
つまり、無洗米と白米の本質的な違いは「肌糠が残ったまま袋詰めされているか、完全に除去された状態で出荷されているか」という点に集約されます。米そのものの品種や品質が劣っているわけではなく、製米加工の最終プロセスが異なっているのです。