こもり熱とは?風邪との違いと赤ちゃん・高齢者の熱を下げる対処法

こもり熱とは?風邪との違いと赤ちゃん・高齢者の熱を下げる対処法

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育児現場において、親を最もパニックに陥れるのが「赤ちゃんのこもり熱」です。夜間や休日診療所の救急外来を取材すると、「38.5℃の高熱が出た」と搬送されてきた生後数ヶ月の乳幼児が、診察室で衣服を脱がせて抱っこしていただけで、わずか20分後に36.8℃の平熱に戻るという事例が日常茶飯事のように報告されています。

なぜこれほど極端な現象が起きるのでしょうか。その根底には、大人とは根本的に異なる「新生児の体温調節機能」の未熟さがあります。

新生児や生後6ヶ月未満の乳児は、体重に対する体表面積の割合が大人の約3倍もあり、環境温度の物理的影響をダイレクトに受けます。加えて、体温を下げる主要な手段であるエクリン汗腺の働きが成熟しておらず、自力で効果的に汗を蒸発させて熱を逃がす能力が乏しいのです。

そこに拍車をかけるのが、親心からくる「着せすぎによる発熱」です。SNSや育児コミュニティのリアルな相談事例を分析すると、以下のような保温の過剰が引き金になっています。

  • 「風邪をひかせたら大変」と、短肌着+長肌着+ロンパースに厚手のフリースベストを着せていた。
  • 冬場、エアコンの設定温度を25℃にした部屋で、さらに厚手のスリーパーと毛布を2重に掛けていた。
  • 抱っこ紐で親の体温と密着したまま密閉空間を作り、さらに防寒ケープで外気を完全に遮断していた。

赤ちゃんは暑くても自分で服を脱ぐことも、毛布を蹴飛ばすこともできません。熱の逃げ場を失った体熱は体幹に閉じ込められ、体温計の数値は瞬く間に38℃台へと跳ね上がります。もしも機嫌が良く、母乳やミルクを力強く飲んでいる状態で熱だけが高い場合は、まず衣服を1枚脱がせて風を通すことが鉄則です。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。