ネット上の情報やSNSでは「タコ糸を巻きつければ簡単にサイズがわかる」「定規とセロハンテープで測れる」といった裏ワザが広く拡散されています。しかし、ブライダルジュエリー専門店のアドバイザーへの取材によると、「自宅で糸を巻いて測った数値をもとに注文し、サイズ直しに持ち込まれる事例が後を絶たない」といいます。
手元にある素材で測る場合、最も推奨されるのは「細長く切った紙(幅5ミリ程度・コピー用紙などの伸びない素材)」です。伸縮性のある糸や紐は、巻きつけるテンション(引っ張る力)によって容易に伸びてしまい、実際の指周りよりも数ミリ長く計測されてしまう致命的な欠陥があります。日本の指輪規格では円周が1ミリ違えば丸々1号ズレるため、わずかな緩みや締め付けが命取りになります。
自宅でできる指輪の測り方として、失敗確率を極限まで下げる手順は以下の通りです。
- ステップ1:幅約5mm、長さ10cm程度に切った伸縮性のない厚紙またはコピー用紙を用意する。
- ステップ2:指の「最も太い部分」に紙を巻きつける(※関節が太い人は関節の骨の一番張っている部分、関節より根元が太い人は根元)。
- ステップ3:きつすぎず、緩すぎず、指の皮膚に吸い付く程度の強さで巻き、紙が重なり合う境界線へシャープペンシルなどで極細の印を1本引く。
- ステップ4:紙を平らな場所に伸ばし、精密な定規を用いてミリ単位(0.5mm刻み)で長さを計測する。
大手ブライダルブランドのCanal4℃(カナル4℃)公式発表資料でも「測りたい指の一番太い部分に紙を巻きつけ、周囲の長さを測る」手法が紹介されていますが、現場の職人は「紙の厚みやペン先の太さだけでも0.5ミリの誤差が生じる」と指摘します。自力計測はあくまで「目安」と捉え、過信は禁物です。