消費生活センターや清掃局、消防署には、期限切れ消毒液の扱いを巡るトラブル相談が引きも切りません。都市部の自治体ゴミ処理施設では、収集車内部での火災トラブルが後を絶たず、現場担当者は強い危機感を募らせています。
関東圏の清掃局職員への聞き込み取材では、ショッキングな実態が明かされました。「可燃ゴミの回収袋の中に、500mlのポンプボトルが満杯のまま何本も無造作に放り込まれている事例が頻発しています。回転板でゴミ袋を巻き込んで圧縮した瞬間、容器が破裂し、漏れ出したアルコールガスに機械内部の金属摩擦火花が引火して車両火災に直結するのです」。こうした収集車の火災は、作業員の生命を危険に晒すだけでなく、周辺住民を巻き込む大惨事へ発展しかねません。
また、一般家庭でのリアルな声としても、痛烈な失敗談が数多く報告されています。
「物置の奥から出てきた5年前の業務用エタノール。捨てるのが惜しくて手洗いのたびに使っていたら、指先がひび割れて出血し、手袋なしでは水仕事ができないほど荒れてしまった」(40代主婦)
「期限切れのアルコールスプレーを台所の換気扇掃除に勢いよく吹きかけたところ、ガスコンロの種火に引火してボッと火柱が上がった。前髪が焦げ、一歩間違えれば台所全体が燃えるところだった」(30代男性)
このように、「中身が残っているから何かに使わなければ損だ」という生活者心理が、健康被害や火災事故を誘発している構図が克明に浮かび上がっています。