2030年に開催される第24回大会は、サッカーW杯の歴史において最も特異な「3大陸・6カ国共催」となります。メインの共催国はスペイン・ポルトガル・モロッコの3カ国ですが、開幕初戦の3試合のみウルグアイ・アルゼンチン・パラグアイの南米3カ国で開催されることがFIFA評議会で全会一致決定しました。
なぜこのような異例の複数国開催となったのか。その最大の理由は、「ワールドカップ創設100周年」という歴史的節目にあります。
第1回大会(1930年)の開催国であり初代王者となったのがウルグアイでした。南米サッカー連盟(CONMEBOL)は100周年記念大会としての南米単独招致を強く推進していましたが、48カ国規模に膨れ上がった大会インフラを南米だけで賄うには莫大な財政負担が伴います。一方、欧州・アフリカ連合(スペイン・ポルトガル・モロッコ)も強固な共催案を提示していました。
FIFAは両陣営の激突による政治的分断を回避しつつ、歴史的敬意を払うウルトラCの解決策を選択しました。開幕式と記念マッチを第1回決勝の舞台であるウルグアイ・モンテビデオの「エスタディオ・センテナリオ」など南米3カ国で1試合ずつ行い、その後チームを欧州・アフリカへ移動させて本戦トーナメントを継続するスケジュールが確定しています。