この魅力的な必殺技は、一体どのようにして生み出されたのでしょうか。原作者・和月伸宏氏がコミックスのキャラクター秘話やインタビュー等で明かした証言によると、二重の極みの元ネタには格闘ゲームの「キャンセル技」や格闘技の多段ヒットの概念が色濃く反映されています。
当時、対戦型格闘ゲームの隆盛期であった1990年代、『ストリートファイター』や『餓狼伝説』などのゲームシステムに見られる「通常攻撃の硬直を必殺技でキャンセルして連続ヒットさせる」という爽快感が、少年漫画の必殺技として落とし込まれました。和月氏は「理論上はあり得ないが、理屈としては妙に納得できるハッタリの効いた技」を目指し、武術の多段打撃理論に独自の物理解釈を加えて完成させたと語られています。
さらに物語が進行すると、創始者である悠久山安慈によって、二重の極みをさらに進化させた「三重の極み」が披露されます。これは「第一撃(第二関節)→第二撃(拳面)→第三撃(指先を押し開く掌打)」という三段階の入力を瞬時に行うことで、二重の極みすら防ぐ防御力を誇る対象を完全に粉砕する上位技です。安慈は拳だけでなく、刀の柄や足技、さらには全身のあらゆる部位から極みを放つ「全身極み」の領域に達しており、左之助との死闘において圧倒的な実力差を見せつけました。