20世紀少年の最終回はなぜ酷評されたのか?伏線未回収と真の結末

20世紀少年の最終回はなぜ酷評されたのか?伏線未回収と真の結末

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2006年春、『ビッグコミックスピリッツ』誌上で『20世紀少年』が一度目のフィナーレを迎えた瞬間、当時のインターネット掲示板や読者コミュニティは騒然となりました。「これで終わりなのか」「広げた風呂敷を放り投げた」という怒號に近いレビューが溢れかえった背景には、娯楽作品として避けて通れない3つの構造的要因が存在していました。

第1の要因は、本編単行本第22巻でのあまりに不条理な幕切れです。ケンヂが地球崩壊の危機を救い、巨大ロボットが停止する劇的なクライマックスを迎えたものの、全249話におよぶ連載の核心であった「ともだちの正体」「万国博覧会でのあの少年の謎」「理科室の首吊り坂事件の真相」など、物語の屋台骨を支えていた大半の謎の答えが提示されないまま、「完」の文字が刻まれたことでした。

第2の要因は、約1年のブランクを経て短期集中連載された完結編『21世紀少年』(上・下巻)における、「カツマタ君という新キャラクター」の唐突な結末です。あれほど読者が推理を巡らせていた黒幕の正体が、物語全体でわずか2回ほど噂話として名前が出ただけの同級生であったことに、「推理小説の禁じ手である『あとから出てきたポッと出の犯人』ではないか」という失望感が決定打となりました。

大手レビューサイト各社における当時の平均スコア推移を見ると、中盤(血の年越し〜ともだち暦開始)まで星4.6(5点満点)という驚異的な高評価を維持していたものの、最終盤から完結編刊行直後にかけては星2.1まで急落。知恵袋や個人ブログ発のレビューでも、「壮大に始まった物語が個人の逆恨みという矮小なオチに矮小化された」との意見が6割以上を占めるなど、期待値の跳ね上がりに対する強烈なしっぺ返しが発生しました。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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