上白石萌音の大きな武器の一つが、ネイティブスピーカーからも絶賛される卓越した英語力と発音の美しさです。NHKラジオ『ラジオ英会話』でのナビゲーターや、英語劇、海外ミュージカルの楽曲歌唱において見せる自然なイントネーションは、どのようにして培われたのでしょうか。
その背景には、幼少期の原体験と大学での体系的な学びという2つの要素が存在します。
第一に、小学校3年生から5年生までの約3年間、日本語教師を務める父親の仕事の都合でメキシコで生活した経験があります。現地では主にスペイン語と英語が飛び交う環境に身を置き、言語の壁を越えて人と心を通わせる感覚を体得しました。帰国後の中学校時代にはすでに英検準1級を取得しており、極めて高い語学センスの基礎が形成されていました。
第二に、明治大学国際日本学部における高度なアカデミック英語の習得です。同学部は講義の約3割が英語で開講されており、外国人留学生も多く在籍しています。日常会話レベルにとどまらず、社会問題や文化論を英語で討議・記述するトレーニングを大学時代に重ねたことで、近年では海外文学の翻訳本を手掛けるなど、プロの翻訳家・表現者としての高い語学力を確立するに至りました。