海賊版サイトを巡る事件は、法制度の整備を急速に早める引き金となった。文化庁を中心とする有識者会議や法改正の議論が活発化し、従来の制度ではカバーしきれなかった新たなデジタル被害への法規範が再構築された。特に衝撃を与えたのは、ダウンロード違法化の対象範囲が拡大された点である。
それまで音楽や映像に限られていた違法ダウンロードの規制が、マンガや書籍、写真などあらゆる著作物へと広げられた。違法にアップロードされたコンテンツであることを知りながら継続的にダウンロードする行為に対して刑事罰が導入され、読者側の意識革新も強く迫られることとなった。単にサイトを閉鎖させるだけでなく、受容側の需要を法的に抑制するアプローチが確立された瞬間だった。