親元を離れて胎内市のキャンパスで暮らす開志国際高等学校の寮生活の実態は、受験生親子が最も神経をとがらせるポイントです。
生徒が暮らす「開志寮」は、男女別棟・完全管理型のセキュリティが敷かれています。平日のスケジュールは分刻みで管理されており、朝6時台の起床と点呼、朝練(アスリート生)または朝学習(医学科生)、授業後の放課後練習、夕食、入浴、そして夜間の義務自習時間が厳密に定められています。
現代の高校生にとって最も過酷とされるのが、スマートフォンの利用制限です。規則により点呼時の回収や居室での利用時間制限が厳格に運用されており、「自由気ままに動画を見たりSNSをスクロールしたりする時間はない」と覚悟しなければなりません。当初はこの環境に強烈なストレスを感じ、ホームシックで涙を流す生徒も珍しくありません。
しかし、3年間を駆け抜けた卒業生の手記からは、異なる景色が立ち現れます。「逃げ場のない閉鎖空間だからこそ、チームメイトや仲間との絆は生涯の財産になった」「時間の使い方に対するシビアな意識が身についた」という証言が多数を占めます。親の庇護から強制的に切り離され、洗濯や身の回りの整理整頓、対人関係の軋轢を自分自身で解決せざるを得ない環境は、ある種の人間的脱皮を促す装置として機能しています。