長年手入れを怠り、背丈以上に巨大化してしまったツツジや、内部が枯れ枝だらけになって骨格が崩れた株を元のコンパクトな大きさに戻すにはどうすればよいでしょうか。ネット上の一部情報では「ツツジはいつでもどこで切っても芽吹く」という極論が見られますが、これは半分正しく、半分は危険な誤解です。
主枝を太い幹のレベルまでバッサリと切り詰める「強剪定(骨格剪定)」を行う場合、適期は2つの選択肢に分かれます。
- 春の芽吹き前(3月〜4月上旬):樹液が活発に動き出す直前で最も萌芽力が高く、木の体力を奪わない安全な時期。ただし、その年の春の花は諦めることになります。
- 花後すぐ(5月中旬〜6月上旬):春の花を鑑賞した直後、新芽が本格的に伸び出す前に一気に小さく仕立て直す時期。翌春の開花をある程度期待できます。
強剪定における最大の失敗原因は、「すべての葉を一度に完全に落とし、丸坊主にしてしまうこと」です。ツツジは不定芽(ふていが=節以外の幹から出る芽)を吹く力が非常に強い樹木ですが、老木や樹勢の衰えた株で一切の葉を失うと、根から水を吸い上げるポンプ作用が止まり、そのまま幹が乾燥して枯死することがあります。
株を小さく作り直す「切り戻し」を行う際は、必ず幹の途中に小さな緑の葉や芽吹きの兆候を残してハサミを入れるのがプロの鉄則です。どうしても骨格から大幅に切り戻したい場合は、1年目に全体の半分を切り、2年目に残りの半分を切るというように、2年計画で段階的に小さくしていくアプローチが最も確実です。