SNSやコミュニティサイト、口コミプラットフォームに寄せられた生の声をつぶさに分析すると、旅行者や在住ムスリムが直面する現実が浮かび上がってきます。新宿区内のハラール対応和食店を訪れていたマレーシア人旅行客は、メディアの取材に対して次のように語っています。
「日本で本場の和牛すき焼きを食べるのが夢でした。ただ、一般店では割り下にみりんや日本酒が使われているため諦めていました。認証プレートを掲げ、専用鍋とノンアルコール調味料で調理してくれる店を見つけたときは本当に嬉しかった」(20代・クアラルンプール出身男性)
一方、現場の飲食店経営者からはオペレーションの苦心も聞こえてきます。都内でカフェを営む店主は「ハラールフードの口コミ評判はコミュニティ内で驚くほど速く拡散します。一度でも『表記と違ってお酒のグラスと同じ食洗機を使っていた』といった疑念を持たれると信用は一瞬で失墜する。スタッフ全員へのハラール教育と備品の明確な色分け管理を徹底しています」と証言します。
さらに近年では、礼拝スペース併設レストランに対するニーズが急速に高まっています。食事の合間に義務付けられた礼拝を行える小部屋や、手足を清める小浄施設(ウドゥ)を備えた店舗は、特に中東圏の富裕層ファミリーから圧倒的な支持を集めています。また、移動中やビジネスの現場を支えるハラール弁当のテイクアウトやハラールフードデリバリーの需要も伸びており、飲食のインフラは確実に進化を遂げています。