10代前半で国民的スターへと駆け上がった背景には、あまりに過酷な家庭事情があった。実の父親との別れ、そして母親の再婚。幼少期の加護亜依を取り巻く環境は決して穏やかなものではなかった。幼い弟たちを抱え、女手一つで家計をやり繰りしようと奔走する母親の姿を、彼女は幼心に深く記憶している。
「母を助けたい」「家計を支えたい」――そんな切実な思いこそが、彼女をオーディションへと向かわせた原動惑だった。世間が抱く華やかな芸能界のイメージとは裏腹に、そのスタート地点には家族を想う少女の強い覚悟が存在していたのだ。単なるシンデレラストーリーではなく、母娘で肩を寄せ合い生きてきた泥臭くも温かな絆のストーリーがそこにはある。