政治の場においても、この問題は歴代政権を揺るがし続けてきた。米国におけるジョー・バイデン政権下の防衛戦略再編に伴い、日米の指揮統制枠組みの強化が議論された時期、日本側では岸田文雄政権が防衛力の抜本的強化を打ち出した。しかし、同盟強化の美名のもとで、非公開協議による取り決めがさらに拡大したのではないかという疑惑が絶えない。
外交・防衛の最前線において、首脳会談で語られる理念の裏で、実際の軍事運用や基地負担の細部が官僚レベルの非公開協議で決定されていく構造は変わっていない。政権が代わろうとも、密室で交わされた合意が引き継がれ、国家の重要方針を決定づけていく。この政治の不透明さこそが、国民の政治不信を深める要因となっている。