ハスコラが爆発的に拡散された背景には、2000年代初頭の日本のWeb環境が深く関係している。その中心地となったのが、巨大匿名掲示板「2ちゃんねる」であった。当時の管理権限を持っていた西村博之(ひろゆき)氏の掲げた「嘘を嘘と見抜けないと(掲示板を使うのは)難しい」という理念のもと、ネット空間は無法地帯に近い自由度を誇っていた。
さらに、検索エンジンやデータ管理を手掛けた株式会社未来検索ブラジルなどの技術基盤が整備されたことで、アングラ画像やコラージュ画像の流通速度は劇的に加速した。Photoshopなどの画像編集ソフトが一般に普及し始めたタイミングも重なり、素人が作った衝撃的な画像が瞬時に何万人もの目へ触れるエコシステムが完成していたのである。